キーフレーム間の速度変化を一定にする

大量のキーフレームをコントロールしている場合、キーフレームとキーフレームの値の変化する速度が意図せずバラバラになってしまう場合があります。速度変化があるイーズの効いたアニメーションの方がむしろ自然といえるので、一定速度に戻す必要があるケースというのは限られますが、このページではバラバラになってしまった速度を一定に整える方法についてをご紹介しています。After Effectsの時間ロービング機能のご紹介です。

速度変化を一定に戻したいケース

一例としてモーションスケッチ機能を使ってフリーハンドでモーションパスを作成した後に、アニメーション速度を一定にしたいといったケースがあるかもしれません。フリーハンドでモーションスケッチ機能を使って描いたパスの場合、スムーザーを使ったパスそのものの複雑さや曲線具合の調整に加えて、速度の調整も必要にります。

時間ロービング適用前

マウスで描いた軌跡を元にしたモーションパスの為、動作速度に変化が付いているのが確認できます。手書き風文字の描画など、手書きの質感を重視する場合にはこういった速度変化がついていた方がむしろ良いかもしれません。

時間ロービング適用後

キーフレーム同士の変化時の速度が一定になっています。最初から最後まで同じ速度で動作しているのを確認できます。モーションスケッチでキャプチャしたフリーハンドでの位置データから、速度変化だけを除去できるので、フリーハンドで書く際の速度もあまり気にしなくてよくなります。

時間ロービングの適用方法

キーフレームを選択します

一定の速度に変更したいキーフレームをドラッグしてまとめて選択します。一部分だけを一定速度に変更する事も可能です。このページでは全てのキーフレームを選択します。

時間ロービングのメニュー

選択したキーフレームの中からどれでも良いので1つ選択し、「右クリック>時間ロービング」から適用します。

時間ロービングが適用された

時間ロービングが適用されるとキーフレームの形状が変化し、時間ロービングが適用されたことを確認できます。

グラフエディタで位置プロパティを見てみると、速度が一定になっていることをグラフからも確認できます。

全体の時間を変更する

端の1つのキーフレームをドラッグ

キーフレームの全体の時間が長すぎたり、逆に短すぎたりした場合には、全体の時間(デュレーション)を調整する事も出来ます。時間ロービングが適用されたキーフレームの場合は、キーフレームの最初の一つか最後の一つを左右にドラッグするだけで時間の調整が可能になります。

例)10秒程度あった時間を5秒程度に変更

通常のキーフレームの場合だと、時間を調整したいキーフレームをまとめて選択した後に[alt]キーを押しながらドラッグする事でデュレーションを調整します。しかし時間ロービングを適用したキーフレームの場合には、端の1つのキーフレームをドラッグするだけでデュレーションの調整が可能です。

時間調整前

既に時間ロービングを適用したことによって速度変化はなく一定速度になっている約10秒の状態です。

時間調整後

キーフレームの端をドラッグして5秒程度に縮めました。およそ2倍のスピードに変化したのを確認できます。

時間ロービングを練習できるaepファイルは以下から

このページで紹介していた時間ロービング機能について確認や練習が出来るaepファイルです。キーフレーム間の変化する速度を一定に変更したいという場面にはこれからもしばしば遭遇するハズですので、速度を一定にする際の1つの選択肢として覚えておくと良いでしょう。グラフエディタを見ながら調整したり、キーフレームの値を自分で調整したり様々な方法がある中から自分がやり易いやり方で対応すると良いかと思います。初心者の方やAfter Effectsを現在勉強しておられる方にお役立て頂ければと思います。

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